騒音（ビル管問題）

ビル管試験の過去問題で、よく出る、2回くらい出てる、1回出たけど…。
実際の試験は5択の選択問題なので、このような出題形式ではありません。
正誤問題では、同じような文言の文章は一つとしてまとめてます。

騒音の単位
1. 騒音レベル
人間と騒音
騒音の種類
遮音

騒音の単位

騒音レベル

騒音レベルのメモはこちら。

正誤問題（H29,2022,2023）
騒音は、人の聴覚の周波数特性で補正したA特性音圧レベルで測定・評価される。

〇

正誤問題（H25､H28）
会話の音声のレベルが55～65dBの時に、騒音レベルが45dB以下であれば、十分な了解度が得られる。

〇

正誤問題（2023）
会話の音声レベルから騒音のレベルを引いた値が20dB以上あれば、十分な了解度が得られる。

〇

正誤問題（2022）
文章了解度は、聴取妨害に関する音声の了解の程度を評価する指標である。

〇

正誤問題（2024）
事務室の騒音レベルは、一般に50〜60dBである。

〇

正誤問題（H29,2021,2023）
時間によって変動する騒音は、等価騒音レベルによって評価される。

〇

正誤問題（H27）
室内の平均的な音の大きさを評価するためには、多くの点で測定し、測定値を平均化することが望ましい。

〇

人間と騒音

人間と騒音のメモはこちら。

正誤問題（2021,2023）
低周波数域の騒音に対する人の感度は低い。

〇

正誤問題（H29）
一般の環境騒音に関しては、1日の曝露騒音として等価騒音レベルが70dB未満であれば、永久性の聴力障害はほとんど起こらない。

〇

正誤問題（2021,2022）
長期間85dB以上の騒音にばく露されると、永久性の聴力低下となる危険性が高くなる。

〇

正誤問題（2024）
騒音による永久性の聴力障害がほとんど起こらないのは、1日の曝露騒音として等価騒音レベルが85dB以下のときである。

×（85dB以下→85dB未満）

正誤問題（2023）
慢性の騒音曝露により、徐々に会話音域の聴力低下が進行する。

〇

正誤問題（H26）
大きく、高い騒音による一時的な聴力低下を一過性聴力閾値上昇という。

〇

正誤問題（H29）
大きく、高い騒音に一時的に曝露(ばくろ)されることによる聴力の低下は、一過性であることが多く、安静により回復する。

〇

正誤問題（H30）
大きく高い騒音に一時的に曝露されることによる聴力の低下を、一過性聴力閾値低下という。

×（一過性聴力閾値上昇）

正誤問題（H24､H30,2021,2024）
騒音によって、4000Hz付近の聴力低下をC5ディップという。

〇

穴埋め問題（H27）
騒音職場などの健康診断では、オージオメータで[　ア　]Hzと[　イ　]Hzの聴力レベルが測定されるが、騒音性難聴の初期の特徴は、通常、約[　ウ　]Hz付近での聴力低下である。
[1000、2000、4000]

ア：1000　イ：4000　ウ：4000

正誤問題（2022）
騒音が発生する業務に従事する労働者の4000Hzの聴力レベルが20dBであれば、騒音性難聴とされる。

×（30dB以上）

正誤問題（H30）
騒音による永久性難聴の程度や進行具合には、個人差が大きい。

〇

正誤問題（2023）
騒音性難聴は、中耳の伝播が障害されることによって起こる。

×（内耳の有毛細胞が損傷する）

正誤問題（2023）
騒音性難聴と加齢性難聴は医学的に異なる。

〇

正誤問題（H25､H26,H30,2021,2024）
騒音によって、末梢血管の収縮、血圧の上昇、胃の働きの抑制等が起きる。

〇

正誤問題（H29）
騒音により自律神経系が刺激されると、抹消(まっしょう)血管の拡張、血圧の低下等が起きる。

×（末梢血管の収縮、血圧の上昇）

正誤問題（2022）
騒音により副腎ホルモンの分泌増加など、内分泌系への影響が起こる。

〇

正誤問題（H29）
超音波は、強いレベルの場合には耳鳴り、頭痛、吐き気等の身体影響を生じさせる。

〇

正誤問題（H26,H29,2021）
住民の騒音苦情の大半は、聴取妨害と心理的影響による。

〇

正誤問題（H26）
騒音曝露による健康影響は、年齢や生活習慣、生活・活動環境などによる複合的な影響と考えられている。

〇

正誤問題（2023）
環境騒音に関する基準は、住民の心理的影響や聴取妨害、睡眠妨害等を参考に決められる。

〇

正誤問題（2022）
一般環境騒音に係る環境基準は、地域類型別及び道路に面しない地区と道路に面する地区に区分し決められている。

〇

正誤問題（2023）
新築の建物の使用開始直後において、騒音・振動について設計目標値を満たしているにもかかわらず発生するクレームは、保守管理責任の範疇ではない。

〇

騒音の種類

暗騒音

暗騒音のメモはこちら。

正誤問題（H23,H24,H25,H28,2022）
暗騒音とは、ある騒音環境下で対象とする特定の音以外の音の総称である。

〇

正誤問題（H26）
ある騒音環境下で、対象とする特定の音より周波数が小さい音のことを暗騒音という。

×（特定の音以外の音の総称）

正誤問題（2020）
ある騒音環境下で、対象とする特定の音より周波数が低い音のことを暗騒音という。

×（特定の音以外の音の総称）

正誤問題（H30,2024）
対象騒音が暗騒音より10dB以上大きい場合は、測定音を対象騒音と判断して良い。

〇

正誤問題（2021）
対象音と暗騒音のレベル差が15dBより大きい場合は、暗騒音による影響の除去が必要である。

×（10dB以上大きい場合は、暗騒音の除去は必要ない）

正誤問題（H27,2022）
対象となる騒音・振動を測定するには、暗騒音・暗振動が大きい時間帯に実施することが望ましい。

×（小さい時間帯）

広帯域騒音

広帯域騒音のメモはこちら。

正誤問題（H23）
広帯域騒音とは、音源を中心とする広い地域に及ぶ騒音のことである。

×（広い周波数領域の成分を含む騒音のこと）

正誤問題（H26,2020,2021）
広帯域騒音とは、広い周波数領域の成分を含む騒音のことである。

〇

伝搬音

伝搬音のメモはこちら。

正誤問題（H25）
空気調和機から発生した音が隔壁・隙間等を透過してくる音は、空気伝搬音である。

〇

正誤問題（2023）
空気調和機から発生した音が隔壁の隙間などを透過してくる音は、固体伝搬音である。

×（隙間など空気の振動で伝わる騒音は、空気伝搬音）

正誤問題（2020）
ポンプに接続された管路系で発生する騒音は、空気伝搬音である。

×（固体伝搬音）

正誤問題（H28）
空気伝搬音を低減するためには、窓・壁・床等を遮音する必要がある。

〇

正誤問題（H30,2022）
固体伝搬音問題には振動が関与する。

〇

正誤問題（H25）
窓から入る道路交通騒音は、固体伝搬音である。

×（空気伝搬音）

正誤問題（H28）
設備機器などの振動が建築躯体(くたい)内を伝搬して居室の内装材から放射される音は、固体伝搬音である。

〇

正誤問題（H25､H27,H28）
固体伝搬音を低減するためには、振動源の発生振動低減や防振対策が重要となる。

〇

正誤問題（2022）
機械室に隣接する居室の床スラブ厚が薄かったため、床振動による固体伝搬音が伝わらないよう、空調機に防振支持を施した。

〇

正誤問題（2023）
経年による送風機の音・振動の発生状況に問題がないか確認するため、ベルトの緩み具合などを定期的に検査する。

〇

正誤問題（H28,2023）
寝室における騒音について、骨伝導で感知される固体伝搬音についても確認するため、立位・座位・仰臥位(ぎょうがい)で評価する。

〇

正誤問題（2020）
立位、座位では聞こえなくても、寝た場合に、骨伝導で固体伝搬音が感知されることがある。

〇

選択問題（H26）
空調機械室からの騒音に関する次のアからウの記述のうち、伝搬音の種類はどれか。
ア.空気調和機から発生した音が隔壁・隙間等を透過してくる音
イ.ダクト・管路系の振動に起因する音
ウ.ダクト内を伝搬して給排気口から放射する音
[固体伝搬音、空気伝搬音]

ア：空気伝搬音　イ：固体伝搬音　ウ：空気伝搬音

選択問題（2024）
空調機械室からの騒音に関する次のアからウの記述のうち、伝搬音の種類はどれか。
ア：ダクト・管路系の振動に起因する音
イ：隔壁・隙間等を透過してくる空調機から発生した音
ウ：ダクト内を伝搬して給排気口から放射される音
[固体伝搬音、空気伝搬音]

ア：固体伝搬音　イ：空気伝搬音　ウ：空気伝搬音

正誤問題（2020,2023）
空気伝搬音を低減するためには、窓、壁、床等の遮音などが必要であるのに対し、固体伝搬音は、振動源の発生振動低減や防振対策が重要である。

〇

遮音

遮音のメモはこちら。

正誤問題（H28,2023,2024）
遮音とは、壁などで音を遮断して、透過する音のエネルギーを小さくすることである。

〇

正誤問題（2022）
吸音とは、壁などで音を遮断して、透過する音のエネルギーを小さくすることである。

×（吸音→遮音）

正誤問題（H28,2023）
外部騒音が同じ場合、コンサートホール・オペラハウスの方が録音スタジオよりも高い遮音性能が求められる。

×（録音スタジオの方が高い遮音性能が求められる）

正誤問題（2020）
外部騒音が同じ場合、コンサートホール・オペラハウスより、録音スタジオの方が高い遮音性能が求められる。

〇

正誤問題（H27）
風・地震等により建築物の層間変位が起こり、壁や床に隙間が生じ、遮音性能が低下することがある。

〇

正誤問題（H27,2022）
扉の日常的な開閉により、ゴムパッキンが切れたり、ずれたりすることで、遮音性能が低下することがある。

〇

正誤問題（2022）
経年変化による遮音性能の低下を把握するために、建設時に壁・床・建具等の遮音性能を測定しておくことが望ましい。

〇

遮音の指標

遮音の指標のメモはこちら。

正誤問題（2019,2024）
床衝撃音に対する遮音等級は、値が小さいほど遮音性能が優れている。

〇

正誤問題（2021）
床衝撃音に関する遮音等級のLr値は、値が大きい方が、遮音性能が高いことを表す。

×（値が小さいほど遮音性能が高い）

選択問題（H28）
上階で発生させた軽量床衝撃音の床衝撃音レベルを下室にて周波数ごとに測定した結果、63Hzで78dB、125Hzで75dB、250Hzで75dB、500Hzで73dB、1000Hzで67dB、2000Hzで64dB、4000Hzで64dBであった。この床の遮音等級として、最も適当なものは次のうちどれか。下図の床衝撃音レベルに関する遮音等級の基準周波数特性を用いて求めよ。
[Lr-75、Lr-70、Lr-65、Lr-60、Lr-55]

Lr-75（各周波数での床衝撃音レベルが、特性曲線以下となる最小のLrを選ぶ）

吸音

吸音のメモはこちら。

正誤問題（H27,2023）
透過損失の単位は、dBである。

〇

正誤問題（2019）
複数の断面仕様の異なる部材で構成される壁の透過損失は、最も透過損失の大きい構成部材の値を用いる。

×（透過損失の小さい部材の値）

正誤問題（2021）
吸音率とは、入射音響エネルギーに対する吸収エネルギーの割合である。

×（入射エネルギーに対する反射されてこないエネルギーの割合）

選択問題（H23）
音源透過損失Rに関する定義として、最も適当なものは次のうちどれか。
ただし。図のI0は入射音響エネルギー、I1は反射された音響エネルギー、I2は透過されたエネルギーを示す。
1.R=I1/I0
2.R=I2/I0
3.R=I0/I2
4.R=10log10(I2/I0)
5.R=10log10(I0/I2)

正誤問題（H27,2020）
吸音力の単位は、m²である。

〇

計算問題（H26）
音圧レベル80dBの音源室と面積10m²、音響透過損失30dBの隔壁で仕切られた、等価吸音面積(吸音力)が10m²の受音室の平均音圧レベルとして、最も近いものは次のうちどれか。なお、音源室と受音室の音圧レベルには以下の関係がある。

ただし、L₁、L₂は音源室、受音室の平均音圧レベル[dB]、A₂は受音室の等価吸音面積[m²]、Swは音の透過する隔壁[m²]を表す。
[30dB、40dB、50dB、60dB、70dB]

50dB
　　10log(10/10)＝0より、L₁ーL₂＝TL
　　L₂＝L₁ーTL＝80ー30＝50dB

計算問題（H30）
音圧レベル70dBの音源室と面積10m²の隔壁で仕切られた等価吸音面積(吸音力)20m²の受音室の平均音圧レベルを40dBにしたい。このとき、隔壁の音響透過損失として確保すべき値に最も近いものは次のうちどれか。
なお、音源室と受音室の音圧レべルには以下の関係がある。

ただし、L1、L2は音源室、受音室の平均音圧レベル[dB]、A2は、受温室の等価吸音面積[m²]、Swは、音の透過する隔壁の面積[m²]、TLは、隔壁の音響透過損失[dB]である。
ただし、log2=0.3010、log3=0.4771とする。
[24dB、27dB、30dB、33dB、43dB]

27dB
　　10log(20/10)≒3より、L1ーL2＝TL＋3
　　TL＝70ー40ー３＝27dB

計算問題（2022）
音圧レベル80dBの音源室と面積10m²、音響透過損失20dBの隔壁で仕切られた、等価吸音面積(吸音力)が20m²の受音室の平均音圧レベルとして、最も近いものは次のうちどれか。
なお、音源室と受音室の音圧レベルには以下の関係がある。

ただし、L₁、L₂は音源室、受音室の平均音圧レベル[dB]、A₂は受音室の等価吸音面積[m²]、Swは音の透過する隔壁の面積[m²]、TLは隔壁の音響透過損失[dB]を表す。
log2＝0.3010、log3＝0.4771とする。

57dB
　　10log(20/10)≒3より、L₁ーL₂＝TL＋3
　　L₂=80ー20ー３＝57dB

遮音の方法

遮音の方法のメモはこちら。

正誤問題（H27,2021）
隔壁を介する2室間の遮音性能は、受音室の吸音力が大きいほど高くなる。

〇

正誤問題（2019）
複層壁の場合、共鳴によって音が透過することがある。

〇

床衝撃音

床衝撃音のメモはこちら。

正誤問題（H24）
床衝撃音の測定は、JISに定められている方法により測定する。

〇

正誤問題（2020,2024）
床衝撃音に対しては、一般に学校よりもホテルの方が高い遮音性能が求められる。

〇

正誤問題（H24,2020）
軽量床衝撃音は重量床衝撃音と比べて、衝撃源が硬いことが多い。

〇

正誤問題（H24）
軽量床衝撃音は重量床衝撃音と比べて、床仕上げ材の弾性が大きく影響する。

〇

正誤問題（H30,2019,2020,2024）
床仕上げ材は、柔らかくなるほど、軽量床衝撃音の減衰性能が向上する。

〇

穴埋め問題（2022）
軽量床衝撃音は、[　ア　]ときに発生し、[　イ　]に主な成分を含む。対策としては[　ウ　]が効果的である。
[ア：人が床上で飛び跳ねたりした、食器を落とした　イ：高周波数域、低周波数域　ウ：柔らかい床仕上げ材、床躯体構造の質量増加]

ア：食器を落とした　イ：高周波数域　ウ：柔らかい床仕上げ材

正誤問題（H24,2020）
重量床衝撃音は衝撃源自体の衝撃力が高周波数域に主な成分を含む。

×（低周波数域）

正誤問題（2024）
重量床衝撃音は、主に低周波数域の成分を含む。

〇

正誤問題（H24,2019,2020）
重量床衝撃音は、床躯体(くたい)構造の質量や曲げ剛性を増加させることで軽減できる。

〇

正誤問題（2024）
重量床衝撃音の対策は、床躯体構造の質量の低減が基本である。

×（低減→増加）

正誤問題（H27,2021）
カーペットや畳などを敷いても、重量床衝撃音はほとんど軽減できない。

〇

穴埋め問題（H29）
重量床衝撃音は、[　ア　]ときに発生し、衝撃音は[　イ　]に主成分を含む。対策としては[　ウ　]が効果的である。
[ア：食器を落とした、人が床上で飛び跳ねたりした　イ：高周波数域、低周波数域　ウ：柔らかい床仕上げ材、床躯体構造の質量増加]

ア：人が床上で飛び跳ねたりした　イ：低周波数域　ウ：床躯体構造の質量増加

音に関する現象

音に関する現象のメモはこちら。

正誤問題（H24）
一つの音により他の音が遮蔽されて聞こえなくなる現象を、音のマスキングという。

〇

正誤問題（H26､H30,2019）
マスキング効果は、マスクする音があるときの、マスクされる音の最小可聴値の音圧レベル上昇量で示される。

〇

正誤問題（H25）
マスキング効果は、一般に低い周波数よりも高い周波数において大きい。

〇

正誤問題（H24,2021,2022,2024）
コインシデンス効果が生じると、壁体の透過損失が減少する。

〇

正誤問題（H30）
コインシデンス効果が生じると、壁体の透過損失は増加する。

×（減少する）

正誤問題（H26,H28,2021）
拡散音場とは、空間の音のエネルギーが一様に分布し、音があらゆる方向に伝搬している状態である。

〇