その他の清掃

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衛生器具の清掃

清掃場所

トイレ

尿石や水あか、陶器製大便器の汚れなどの頑固な汚れには、酸性の洗剤(塩酸系)を用いる。
トイレは、利用者の観点から、清掃作業により全面的に使用禁止とならないようにする。
トイレの清掃用具は、便器に使用するものと、洗面器に使用するものとは区別する。

洗面・給湯

洗面器の清掃は、洗剤を使って白パッドで洗う。給水栓にクレンザーを使用してはならない。
バイオフィルムとは、微生物によるスライムや台所のヌメリのことである。
湯沸室に使用する資機材は、湯沸室専用として、他の場所と区別する。
洗面所の鏡に付いた水分をそのままにしておくと表面に白い汚れが付きやすいので、乾いた布でこまめに拭き取る。

厨房

厨房床の洗浄は、油汚れに有効なアルカリ性の洗剤を使用する。

素材

アルミの汚れはキズが付くので、サンドペーパーは使用しない。
ステンレスやホウロウは、キズが付かないようスポンジを使用して、弱アルカリ性の洗剤で洗う。
プラスチック製の衛生器具は、水やぬるま湯に浸した柔らかい布を絞って拭く。
陶器類の衛生器具に湯を使用する場合、熱湯を直接注ぐと割れることがある。
真ちゅう金物の洗浄は、研磨剤入りの洗剤を使用する。
保護の目的で金属板に塗布したクリアラッカ(塗装)は、塗布後、半年くらいで剥離しなければならない。

室内の清掃

汚れの種類

ほこり

高気密化している建築物では、窓や隙間よりも出入口がほこりの侵入路として重要視されている。
建築物内におけるほこりは、外部から侵入した土ぼこりの割合が多い。
玄関や共用部は汚れやすいので、その日のうちに真空掃除機で土砂を除去する。
水分を含ませたおがくずや、半乾きのタオルやダストクロスモップ(繊維の隙間を利用して回収する)でほこりを除去することが有効である。
粘度の低い不乾性の鉱油などを布に含ませ、ほこりを除去するダストコントロール法がある。ほこり以外のものは除去できない。油分による床面への弊害が多い。
床の上の砂や泥は、モップの水拭きが効果がある。使用後のモップは、水洗いしてから乾燥させて保管する。
土ぼこりの除じん作業では、適切な作業回数の設定が重要である。
ほこりは、載っているだけの状態ではなく吸着しており、長期間放置すると変化して除去しにくくなる。
ほこりが舞うので、密閉構造では、はたき掛けは避ける。

しみ

ほこり以外の汚れ物質は、人間の活動に伴って付着することが多い。
人の手による汚れは、化学繊維を使った製品(マイクロファイバークロスなど)を用いると除去しやすい。
水溶性の汚れは、水で湿ったタオルで汚れの部分を軽くこする。
時間が経過した、水溶性のかさ高固着物の場合は、物理的な力を加えない水洗いでは除去できない。
油溶性の汚れは、有機溶剤などを使用する。

吸殻

吸殻処理は、清掃業務における防火対策として重要である。
吸殻の収集をするときは、金属製の蓋付き容器を使用する。

ノロウイルス

嘔吐物をぬぐいとり、その部分を含む広い範囲を次亜塩素酸ナトリウムホルマリンで消毒する。

清掃場所

壁面

階段の壁面は、他の壁面に比べて、ほこりの付着量が多い。
布張りの壁は、水ではがれることがあるので、洗剤を用いない。
エレベータの壁は、手垢で汚れやすいので表面に保護膜を塗布しておくとよい。

ドア・エレベータ・エスカレーター

ドア・エレベータスイッチは、夏期冬期に比べ手垢(あか)が付きやすくなる。
エスカレーターのデッキボード、パネル等は、ほこりの付着量が多い。

照明器具

照明器具の定期清掃は、6カ月に1回行う。

ガラス清掃

ガラスは、専用の中性洗剤(研磨剤ではない)を塗布して、ウインドスクイジーを用いて清掃する。
ガラスの遮光や飛散防止用フィルムは、剥がさないでおこなう。
自動窓拭き設備は、洗剤又は水をガラス面に噴射して洗浄し、汚水をかき集め、真空吸引装置で回収する設備である。(スチーム洗浄ではない)
自動窓拭き設備は、天候状況に左右されず作業効率が良い。人が作業する方が、きれいに仕上がる。
ガラスクリーニングは、美観の維持のため、1~2カ月に1回の頻度で洗浄を行うことが望ましい。
臨海工業地帯の窓ガラスは、汚れが付きやすいので、1カ月に1回洗浄を行う。

外壁の清掃

金属製の外壁は、汚れが軽度のうちに、中性洗剤か専用洗剤を用いて、スポンジ又はウエスで拭き取る。
石材や磁器タイルの壁面は、他の素材より汚れが目立ちにくいので数年(3~5年)に1回清掃する。
臨海工業地帯の金属製の外壁は、1年に3~6回洗浄を行う。
アルミニウム建材は、耐アルカリ性が乏しいのでアルカリ性の洗剤は使用できない。中性の洗剤を使用する。
アルミニウム板は、通常、表面に保護膜が施されているが、徐々に汚れが付着する。
光触媒(酸化チタン)コーティングは、光触媒によって汚れが分解される自己浄化効果があり、清掃回数を減らす効果が期待されている。



Ver.1.2.1

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