問題
方針
送電線の「コロナ放電」に関する問題です。(令和1年問10と同じ問題です)
解法
(ア)
「コロナ放電」は、電気エネルギーの一部が音・光・熱などに形を変えて現れ、電力損失となる現象。
電線の電圧が、電線表面の電界強度(交流電位の最大値が1気圧気温20℃で、30kV/cm)を超えると、電線周囲の空気絶縁が破れコロナ放電が生じる。
上記より(ア)は「電線表面の電界強度」となります。
これに該当する選択肢は(2)(4)(5)となります。
(イ)(ウ)(エ)
「コロナ放電」を抑えるには、細い電線や、線の多いより線ほど発生しやすいので、スペーサを付けて電線間隔を大きくしたり、導体の等価半径を大きくする多導体化が対策として有効である。
上記より、実質直径を大きくするために多導体化するので、(イ)は「大きく」、(ウ)は「多導体化」となります。また、線間距離を大きくするので、(エ)は「大きく」となります。
これに該当する選択肢は(2)のみとなります。
(オ)
コロナ放電が発生する最小電圧をコロナ臨界電圧という。コロナ臨界電圧は、気圧が低くなるほど、絶対湿度が高くなるほど低下するため、雨・雪・霧の天候で発生しやすい。
上記より(オ)は「低く」となります。
これに該当する選択肢は(1)(2)(4)となります。
解答
(ア)~(オ)をすべて満たすのは(2)となります。
(イ)(ウ)(エ)のコロナ放電の対策が分かれば(2)の解答となります。