電験三種(令和5年度上期) 電力 問11

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問題

方針

特別高圧の配電に関する問題です。(平成21年問8と同じ問題です)
(2)については「直接接地方式
(3)については「変電所
(4)については「三相皮相電力」と「三相3線式の電力損失」の式
上記より考えたいと思います。

解法

(1)

問題文の通りでとなります。

(2)

「直接接地方式」
中性点を直接に導体で接地する。
超高圧187kV以上で使用している
中性点に流れる電流が大きいので電磁誘導障害が大きく、市街地などの下位系統では用いない。

上記より直接接地方式は、電磁誘導障害が大きいので超高圧で使用されます。22(33)kVの特別高圧は「抵抗接地方式」が一般的です。
従ってとなります。

(3)

「変電所」
発電所から送配電される変圧の流れは、発電所(50万~27.5万V)→超高圧変電所(15.4万V)→一次変電所(6.6~7.7万V)→二次変電所・中間変電所(3.3~2.2万V)→配電用変電所・配電塔(6600V)→柱上変圧器(100/200V)となる。

電力供給での変圧の流れは上記の通りで、「配電塔」は耳慣れない用語ですが、主に電力消費の少ない地域に設置されるキャビネット型の小規模変電所で、配電用変電所と同等の機能を持つものです。
従ってとなります。

(4)

「三相皮相電力」の式

$\displaystyle S=\sqrt{3}VI \ [VA] $

「三相3線式の電力損失」の式

$\displaystyle p=3RI^2 \ [W] $

「三相皮相電力」の式より電圧と電流は反比例の関係にあります。
6.6kVから33kVでは電圧Vが5倍になるので、負荷が同じであれば電流Iは1/5となります。
また電流Iが同じで電圧Vが5倍ならば、送電容量である皮相電力Sも5倍となります。
「三相3線式の電力損失」の式より、電力損失pは電流Iの2乗なので1/5の電流では1/25となります。
従ってとなります。

(5)

特別高圧の架空配電線に関しては、電技解釈第84条、第86条に規定があります。これを満たしていれば特別高圧絶縁電線やケーブルを使用することは問題ありません。
従ってとなります。

解答

誤りは(2)となります。

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