電験三種(令和5年度上期) 法規 問11

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問題

方針

需要電力の指標」に関する計算問題です。(平成26年問12と同じ問題です)
(a)については「需要率」「合成最大需要電力」「全設備容量
(b)については「負荷率」「平均需要電力
上記より考えたいと思います。

解法

(a)

「需要率」
設備容量に対する最大電力の比で、需要率が高いほど設備の稼働が多い状態である。
需要率[%]=合成最大需要電力[kW]/全設備容量[kW]×100
「合成最大需要電力」
各設備の需要電力量を加算した時、全体の需要電力量が最大となる時間の需要電力量。
(※設備が1つの時は最大需要電力に等しい)
「全設備容量」
各設備容量の合計。
(※力率のある場合は設備容量×力率)

「合成最大需要電力」は、A工場とB工場の電力を加算した時に、全体の需要電力が最大となる時間の需要電力です。
負荷曲線から0~6時と18~24時が、A工場100kWとB工場600kWで、合成最大需要電力=100+600=700kWとなります。
「全設備容量」は、各設備容量の合計です。
問題文より、A工場400kWとB工場700kWなので、全設備容量=400+700=1100kWとなります。
「需要率」の式に代入します。

$\displaystyle 需要率=\frac{合成最大需要電力}{全設備容量}×100=\frac{700}{1100}×100≒63.6 \ [\%] $

(b)

「負荷率」
最大電力に対する平均電力の比で、負荷率が高いほど設備が有効に使用されている。
負荷率[%]=平均需要電力[kW]/合成最大需要電力[kW]×100
「平均需要電力」
各設備の需要電力の合計を時間で割ったもの。平均値。
(それぞれの設備の時間帯の使用量を加算し、合成したものを24時間で割る)

「平均需要電力」は、A工場の1日の需要電力とB工場の1日の需要電力を合計して24時間で割ったものです。
A工場の1日の需要電力=100×6+200×12+100×6=3600kW
B工場の1日の需要電力=600×6+300×6+400×6+600×6=11400kW
平均需要電力=(3600+11400)/24=625kW
(a)より合成最大需要電力=700kWなので、「負荷率」の式に代入します。

$\displaystyle 負荷率=\frac{平均需要電力}{合成最大需要電力}×100=\frac{625}{700}×100≒89.3 \ [\%] $

解答

(a)の解答は(3)となります。
(b)の解答は(4)となります。

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