電験三種(令和5年度上期) 機械 問4

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問題

方針

誘導電動機のトルクを求める計算問題です。(平成16年問4と同じ問題です)
問題文で定格出力、周波数、極数、滑りが与えられているので、「誘導機のトルク」の式から考えたいと思います。

解法

「誘導機のトルク」の式

$\displaystyle T=\frac{P_m}{ω}=\frac{P_2(1-s)}{ω_s(1-s)}=\frac{P_2}{ω_s} \ [N・m] $

$\displaystyle ω_s=2π\frac{N_s}{60} N_s=\frac{120f}{p} $

$T$:トルク [$N・m$]
$P_m$:機械的出力 [$W$]
$ω$:角速度 [$rad/s$]
$s$:すべり
$P_2$:二次入力[$W$]
$ω_s$:同期角速度 [$rad/s$]
$N_s$:同期速度(回転磁界の速度) [$min^{-1}$]
$p$:磁極数
$f$:周波数 [$Hz$]

問題文より、定格出力(機械的出力)Pm=36kW、定格周波数f=60Hz、極数p=8、滑りs=4%が与えられています。
「誘導機のトルク」の式の、分子の機械的出力Pmは分かっているので、分母の角速度ωを同期角速度ωsと滑りsから求めたいと思います。

$\displaystyle ω_s=2π\frac{N_s}{60}=2π×\frac{1}{60}×\frac{120f}{p}=2×3.14×\frac{1}{60}×\frac{120×60}{8}=94.2 \ [rad/s] $

$\displaystyle ω=w_s(1-s)=94.2×(1-0.04)=90.432 \ [rad/s] $

「誘導機のトルク」の式よりトルクTを求めます。

$\displaystyle T=\frac{P_m}{ω}=\frac{36×10^3}{90.432}≒398 \ [N・m] $

解答

解答は(2)となります。

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