問題

方針
「減速比と合成はずみ車効果」に関する問題です。(平成20年問11と同じ問題です)
回転速度のほかにトルクや軸入力を求めるため「トルク」の式を使用します。
解法
「減速比と合成はずみ車効果」
減速比は、歯車比の逆数で、負荷を1回転させるために必要な電動機の回転数の倍率である。
減速比a=電動機側の歯車の回転数N1/負荷側の歯車の回転数N2

問題文より、電動機の回転速度nm=1150min-1、減速比a=8なので、負荷の回転速度nLは以下より求まります。
$\displaystyle n_L=\frac{n_m}{a}=\frac{1150}{8}≒143.8 \ [min^{-1}] $
これに該当する選択肢は(2)(4)となります。
「トルク」の式
$\displaystyle T=\frac{P_m}{ω} \ [N・m] ω=2π\frac{N}{60} $
トルクTは、T=P/ωより、出力Pが一定なら回転速度Nに反比例して、T2=aT1となる。
はずみ車(減速機)の効率ηがある場合は、T2=aηT1となる。
電動機のトルクTm=100N・m、減速比a=8、減速機の効率η=0.95から、負荷側の軸トルクTLを求めます。
$\displaystyle T_L=aηT_m=8×0.95×100=760 \ [N・m] $
これに該当する選択肢は(2)(3)となります。
軸トルクTL=760N・m、負荷の回転速度nL=143.8[min-1]なので、「トルク」の式より軸入力PLを求めます。
$\displaystyle P_L=ωT_L=2π\frac{n_L}{60}T_L=2×3.14×\frac{143.8}{60}×760=11438.81 \ [W]≒11.4 \ [kW] $
これに該当する選択肢は(1)(2)(4)となります。
解答
すべてを満たすのは(2)となります。