電験三種(令和5年度上期) 理論 問16

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問題

方針

直流回路の抵抗と電流を求める計算問題です。(平成30年問18と同じ問題です)
回路には定電流源と電圧計がありますが、定電流源なので電流Iの値は常に同じということ以外は、特に考慮する事項は無さそうです。
測定Ⅰの時と測定Ⅱの時で、電圧計の内部抵抗rと電圧値Vは変わるので、変わらない定電流源の電流Iと抵抗Rの直流回路2つの計算問題として解いていきたいと思います。

解法

(a)

定電流源の電流I、抵抗R、抵抗Rに流れる電流をI’、電圧計に流れる電流をI”として測定Ⅰと測定Ⅱで回路を作成します。
測定Ⅰの時は、内部抵抗r=15kΩ、電圧計指示値V=101.0Vなので、抵抗Rに流れる電流I1’、電圧計に流れる電流I1”は以下のようになります。

$\displaystyle {I_1}’=\frac{101}{R} $

$\displaystyle {I_1}^”=\frac{101}{15000}=0.0067 \ [A] $

測定Ⅱの時は、内部抵抗r=10kΩ、電圧計指示値V=99.00Vなので、抵抗Rに流れる電流I2’、電圧計に流れる電流I2”は以下のようになります。

$\displaystyle {I_2}’=\frac{99}{R} $

$\displaystyle {I_2}^”=\frac{99}{10000}=0.0099 \ [A] $

定電流源の電流Iは、抵抗Rに流れる電流I’と電圧計に流れる電流I”を合わせたもので、測定Ⅰでも測定Ⅱでも値は変わりません。これを式に当てはめて抵抗Rを求めます。

$\displaystyle I={I_1}’+{I_1}^”={I_2}’+{I_2}^” $

$\displaystyle \frac{101}{R}+0.0067=\frac{99}{R}+0.0099 $

$\displaystyle R=625 \ [Ω]≒632 \ [Ω] $

(b)

電流Iは、抵抗Rに流れる電流I’と電圧計に流れる電流I”を合わせたもので、(a)より抵抗R=632Ωなので、ここでは測定Ⅰの時の式に代入して求めます。

$\displaystyle I=\frac{101}{632}+0.0067≒0.17 \ [A] $

解答

(a)の解答は(5)となります。
(b)の解答は(2)となります。

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