電験三種(令和5年度上期) 理論 問18

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問題

方針

振幅変調の「検波回路」に関する問題です。(平成28年問18と同じ問題です)

解法

(a)

搬送波と信号波を合成したものを変調波といい、搬送波と信号波の比を変調度という。

問題の図1より、最大の振幅Aと最小の振幅Bを求めて、変調度を求めます。

$\displaystyle A=\frac{3}{2}a+\frac{3}{2}a=3a $

$\displaystyle B=\frac{a}{2}+\frac{a}{2}=a $

変調度 $\displaystyle=\frac{A-B}{A+B}=\frac{3a-a}{3a+a}=0.5 $

(b)

検波回路で信号を復調するためには、変調波から搬送波の成分を取り除き、信号波の成分のみにすることが必要です。
従って(ア)は「ある」、(イ)は「なくなる」となります。
これに該当する選択肢は(1)(2)となります。

「最も簡単な包絡線検波回路」
変調波の入力をダイオードに通すことで正領域の信号だけを取り出す。
コンデンサと抵抗が並列接続されており、搬送波の周波数は高いため、コンデンサのリアクタンスは小さく短絡状態となり、搬送波成分はすべてコンデンサ側に流れる。
信号波の周波数では、コンデンサは開放状態となり、信号波成分はすべて抵抗側に流れる。

信号波の周波数では、コンデンサは開放状態となるので、合成インピーダンスはほぼ抵抗Rとなります。
搬送波の周波数では、コンデンサのリアクタンスは小さく短絡状態となり、搬送波成分はコンデンサ側に流れます。従って合成インピーダンスは小さくなります。
(ウ)は「小さく」となります。

解答

(a)の解答は(2)となります。
(b)の解答は、(ア)(イ)(ウ)を満たす(2)となります。
変調波の変調度、検波回路の原理について知らないと解くのは難しい問題かと思われます。

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