電験三種(令和5年度下期) 電力 問1

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問題

方針

水力発電機出力」に関する問題です。(平成24年問1と同じ問題です)

解法

(ア)(イ)(ウ)

「落差」
実際の出力計算で使用する落差は、物理的な落差から損失分を引いたものとなる。

  • 総落差:取水の静止面と放水地点の水面との差。
  • 有効落差総落差-損失水頭(導水の摩擦などの損失分を高さで表したもの)

上記より、基準面(放水地点の水面)と貯水池の静止面の差は総落差といいます。
従って、(ア)は「総落差」となります。
導水の摩擦などの損失分を高さで表したものを損失水頭と呼び、実際の計算で使用する有効落差は総落差から損失水頭を引いたものとなります。
従って、(イ)は「損失水頭」、(ウ)は「有効落差」となります。
これに該当する選択肢は(3)のみとなります。

(エ)(オ)

「水力発電機出力」の式

理論出力=$9.8QH \ [kW] $

水車出力=$9.8QHη_t \ [kW] $

発電機出力=$9.8QHη_tη_g \ [kW] $

$Q$:流量 [$m^3/s$]
$H$:有効落差 [$m$]
$η_t$:水車効率
$η_g$:発電機効率

上記の式より、(エ)の水車出力Pw、(オ)の発電機出力Pはそれぞれ以下となります。

水車出力(エ) $P_w=9.8QHη_w \ [kW]=9.8QHη_w×10^3 \ [W] $

発電機出力(オ) $P=9.8QHη_wη_g \ [kW]=9.8QHη_wη_g×10^3 \ [W] $

これに該当する選択肢は(2)以外のすべてとなります。

解答

(ア)~(オ)すべてを満たすのは(3)となります。

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