問題

方針
「同期電動機のベクトル図」に関する問題です。
同期機の端子電圧Vと誘導起電力Eの関係、同期リアクタンスの電圧と電流の関係「コイルの特性(交流)」から考えたいと思います。
解法
「同期電動機のベクトル図」
同期電動機の場合は、誘導起電力Eを基準として作成する。
位相差θは端子電圧Vと電機子電流Iの差であることに注意する。
同期機では、界磁電流によって電機子電流の位相が変化する(V曲線)ため、端子電圧Vと誘導起電力Eの関係はその力率によって変化する。
同期電動機の場合、遅れ力率では端子電圧V>誘導起電力Eとなるが、力率1や進み力率では端子電圧V<誘導起電力Eとなる。

問題文より、同期電動機は遅れ力率で動いているので、端子電圧V>誘導起電力Eとなります。
これに該当するベクトル図は、(1)(3)(5)となります。
「コイルの特性(交流)」
電圧を基準にすると電流はπ/2遅れる。ベクトル表現では↓。
(電流を基準にすると電圧はπ/2進む。ベクトル表現では↑)
「コイルの特性」より電流を基準にすると電圧はπ/2進みます。
従って同期リアクタンス(コイル)の電圧(xsIM)のベクトルは、電流IMのベクトル方向に対してπ/2(90°)進んだ方向となります。
これに該当するベクトル図は、(3)となります。
解答
解答は(3)となります。