問題
方針
「同期発電機の並行運転」に関する問題です。(平成13年問4と一部の数値が異なる問題です)
「同期機の回転速度」の式を計算に使用します。
解法
「同期機の回転速度」の式
$\displaystyle N_s=\frac{120f}{p} \ [min^{-1}] $
$N_s$:回転速度 [$min^{-1}$]
$f$:周波数 [$Hz$]
$p$:磁極数
「同期発電機の並行運転」
発電機間に無効循環電流(横流)が流れないようにすることが条件である。
並行運転には以下の条件を満たす必要がある。
- 電圧の大きさが等しい。
- 電圧の波形がほぼ等しい。
- 電圧の位相が等しい。(位相が180°ずれている時、最大の電位差となり、最大の電流が流れる)
- 周波数が等しい。
- 相回転が等しい。(三相交流のそれぞれの線の位相遅れの順番をあらかじめ合わせておく)
「同期機の回転速度」の式より、回転速度は周波数と極数で決まることが分かります。
このうち「同期発電機の並行運転」の条件に当てはまるのは、周波数が等しいことになります。
極数p=10の同期発電機の回転速度Ns=600min-1より、周波数fを求めます。
$\displaystyle N_s=\frac{120f}{p} $
$\displaystyle 600=\frac{120f}{10} $
$\displaystyle f=50 \ [Hz] $
並行運転するには同じ周波数でなくてはなりません。
極数p=8で周波数f=50Hzの同期発電機の回転速度Nsを求めます。
$\displaystyle N_s=\frac{120×50}{8}=750 \ [min^{-1}] $
解答
解答は(3)となります。