電験三種(令和5年度下期) 機械 問15

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問題

方針

誘導機の回転速度」「滑りと周波数の関係」の計算問題です。(平成16年問15と同じ問題です)

解法

(a)

「滑りと周波数の関係」
固定子(一次側)の供給電圧の周波数をf1とすると、回転子(二次側)の周波数(滑り周波数)f2は、以下の関係となる。
二次周波数(滑り周波数)は、回転子が停止している始動時は(s=1)で一次周波数と同じとなり、定常運転時は滑りがあるので低くなる。始動電流の二次周波数は運転時より高くなる。

$f_2=sf_1 \ [Hz]$

「誘導機の回転速度」の式

$\displaystyle N=\frac{120f}{p}(1-s) \ [min^{-1}] $

$N$:回転速度 [$min^{-1}$]
$f$:周波数 [$Hz$]
$p$:磁極数
$s$:滑り(0<s<1)

上記のとおり、滑り周波数(回転子の周波数)f2は固定子の周波数f1と滑りsで求まります。
問題文より、定格回転速度N=1746min-1、極数p=4、定格周波数f=60Hzより、「誘導機の回転速度」の式から定格時の滑りsを求めます。

$\displaystyle 1746=\frac{120×60}{4}(1-s) $

$\displaystyle s=0.03 $

「滑りと周波数の関係」の式より、定格周波数(固定子の供給電圧の周波数)f1=60Hzより滑り周波数f2を求めます。

$f_2=sf_1=0.03×60=1.80 \ [Hz]$

(b)

一次周波数f1を40Hzに変更します。「滑り周波数f2は一次周波数にかかわらず常に一定」とあるので、(a)より滑り周波数f2=1.80Hzです。「滑りと周波数の関係」の式より、この時の滑りsを求めます。

$f_2=sf_1 \ [Hz]$
$1.80=s×40$
$s=0.045$

一次周波数f1=40Hz、極数p=4、滑りs=0.045より、「誘導機の回転速度」の式から回転速度Nを求めます。

$\displaystyle N=\frac{120f}{p}(1-s)=\frac{120×40}{4}(1-0.045)=1146 \ [min^{-1}] $

解答

(a)の解答は(2)となります。
(b)の解答は(1)となります。

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