電験三種(令和5年度下期) 機械 問16

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問題

方針

降圧チョッパ回路」に関する問題です。(平成30年問16と同じ問題です)

解法

(a)

「降圧チョッパ回路」
入力電圧以下の電圧を生成する回路。

  • スイッチQが閉じている時間は、電源電圧Eから負荷Rへ電流が流れ、コイルLに電磁エネルギー、コンデンサCに静電エネルギーが蓄積される。
    このときダイオードDは逆電圧で電流は流れない。
  • スイッチQが開いている時間は、コイルLの電磁エネルギーが電源となり負荷Rに電流が流れる。このときダイオードDは順電圧で電流が流れる。
    このときコンデンサCの静電エネルギーによる放電は、リプル電圧(微小な電圧変動)を低減し平滑化の役割をする。

時刻t1、t2に対応する電流経路を求めます。
時刻t1は、ダイオード電圧vD=Eの時なので、スイッチSが閉じた回路となります。この時ダイオードは逆電圧になるので電流は流れません。従って図3の「電流経路(A)」となります。
時刻t2は、ダイオード電圧vD=0の時なので、スイッチSが開いた回路となります。この時ダイオードはコイルLが電源となり順方向に電流が流れます。従って図4の「電流経路(B)」となります。
これに該当する選択肢は(1)となります。

(b)

「降圧チョッパ回路の出力電圧」

$\displaystyle E_o=\frac{T_{on}}{T_{on}+T_{off}}E=αE \ [V] $

$E_o$:出力電圧 [$V$]
$E$:電源電圧 [$V$]
$T_{on}$:オン時間 [$s$]
$T_{off}$:オフ時間 [$s$]

通流率:$\displaystyleα=\frac{T_{on}}{T_{on}+T_{off}} (0<α<1)$

抵抗Rに流れる電流iRの平均値IRを求めます。
問題文より、電圧E=100V、通流率α=50%(0.5)なので、「降圧チョッパ回路の出力電圧」の式より出力電圧Eoを求めます。

$\displaystyle E_o=αE=0.5×100=50 \ [V] $

抵抗Rの電圧(出力電圧)Eo=50Vで、負荷抵抗R=2Ωより、電流IRは以下となります。

$\displaystyle I_R=\frac{E_o}{R}=\frac{50}{2}=25.0 \ [A] $

解答

(a)の解答は(1)となります。
(b)の解答は(2)となります。

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