問題


方針
「点光源による照度計算」の計算問題です。(平成30年問17と同じ問題です)
「点光源の光度」「水平面照度」の式より求めたいと思います。
解法
(a)
「水平面照度」
地面(水平面)に垂直方向の照度。(一般的な水平面とは逆なので注意する)
点光源と水平面の垂直方向との角度をθとすると、水平面照度=法線照度cosθとなる。

水平面照度 $\displaystyle Eh=\frac{I}{r^2}cosθ \ [lx] $
$I$:法線上の光度 [$cd$]
$r$:点光源からの距離 [$m$]
$θ$:点光源と地面の垂直方向との角度
「点光源の光度」
単位立体角当たりから放出される光束。
単位は、I [cd]である。点光源では立体角ω=4πとなる。
$\displaystyle I=\frac{F}{ω}=\frac{F}{4π} \ [cd][lm/sr] $
$I$:光度 [$cd$]
$F$:光束 [$lm$]
$ω$:立体角 [$sr$]
「水平面照度」の式より、水平面照度Ehは、点光源の光度I、点光源からの距離r、角度θで求まります。
問題文では点光源の光束F=15000lmが与えられているので、「点光源の光度」の式より光度Iを求めます。
$\displaystyle I=\frac{F}{4π}=\frac{15000}{4×3.14}≒1194.27 \ [cd] $
点光源Aのみを点灯しているので、点光源Bを考慮する必要はありません。
地面A’点は、点光源との距離r=4m、角度θ=0°より、「水平面照度」の式より、水平面照度Ehを求めます。
$\displaystyle Eh=\frac{I}{r^2}cosθ=\frac{1194.27}{4^2}cos0≒75 \ [lx] $
(b)
点光源AとBを点灯し、真ん中の地面Cの水平面照度を求めます。地面Cは点光源Aからの照度と点光源Bからの照度を合計した値となります。
いま、点光源AとBは同じ光束E=15000lmで、地面Cの点光源からの距離も角度も同じなので、点光源Aと地面Cの水平面照度を求めて2倍します。
点光源Aと地面A’と地面Cは、問題図より3:4:5の直角三角形なので、点光源Aと地面Cの距離はr=5mとなります。また、点光源Aー地面Cの線と地面の垂直方向との角度θよりcosθ=4/5となります。
(a)より点光源Aの輝度I=1194.27cdなので、「水平面照度」の式より、水平面照度Ehを求めます。
$\displaystyle Eh=\frac{I}{r^2}cosθ=\frac{1194.27}{5^2}×\frac{4}{5}≒38.22 \ [lx] $
点光源Bと地面Cも同じ水平面照度なので、2倍します。
$\displaystyle 38.22×2≒76 \ [lx] $
解答
(a)の解答は(2)となります。
(b)の解答は(3)となります。