電験三種(令和5年度下期) 理論 問4

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問題

方針

平行導体間の電磁力」に関する問題です。(平成25年問4と同じ問題です)
平行になる導体Aと導体Bのz方向2辺、導体Bのx方向2辺の電磁力を求めます。

解法

「平行導体間の電磁力」
平行導体間の電磁力は電流が同一方向なら吸引力、反対方向なら反発力となる。(右ねじの法則とフレミング左手の法則より)
導体の長さが分かる場合は長さを乗ずる。

$\displaystyle F=\frac{μI_1I_2}{2πr} \ [N/m] \left( =\frac{μI_1I_2a}{2πr} \right) $

$F$:電磁力 [$N$]
$μ$:透磁率 [$H/m$]
$I$:電流 [$A$]
$r$:導体間の距離 [$m$]
$a$:導体の長さ [$m$](導体の長さが分かる場合)

導体Bのx方向の2辺は、同じ電流IBが逆方向に流れているので、電磁力は同じ力の反発力となり、相殺されるため無視できます。
導体Aと導体B左辺の電磁力FABを「平行導体間の電磁力」の式より求めます。
透磁率μ0、導体Aの電流IA、導体Bの電流IB、導体Bの一辺の長さa、導体Aと導体B左辺の距離dを代入します。電流IAと電流IBは逆方向なので反発力となり、導体B左辺は+X方向の力になります。

$\displaystyle F_{AB}=\frac{μ_0I_AI_Ba}{2πd} \ [N] $

導体Aと導体B右辺の電磁力FAB’を同様に求めます。
透磁率μ0、導体Aの電流IA、導体Bの電流IB、導体Bの一辺の長さa、導体Aと導体B左辺の距離(a+d)を代入します。電流IAと電流IBは同方向なので吸引力となり、導体B右辺はーX方向の力になります。

$\displaystyle F_{AB’}=\frac{μ_0I_AI_Ba}{2π(a+d)} \ [N] $

導体Bに加わる電磁力はFABとFAB’を合わせた力となり、FAB>FAB’なので+X方向の力となります

$\displaystyle F=F_{AB}-F_{AB’}=\frac{μ_0I_AI_Ba}{2πd}-\frac{μ_0I_AI_Ba}{2π(a+d)}=\color{red}{\frac{μ_0I_AI_Ba^2}{2πd(a+d)}} \ [N] $

解答

該当する選択肢は(2)となります。

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