問題
方針
「共振回路」の共振周波数を求める問題です。(平成9年問8と同じ問題です)
RLC直列回路ですが、共振状態なのでコイルとコンデンサのリアクタンスは相殺され、無いものとして考えることができます。
インダクタンスL、電圧VLが分かっているので、「誘導性リアクタンス」の式から共振周波数を求めたいと思います。
解法
「共振回路」
RLC直列回路(並列回路)において、誘導性リアクタンスと容量性リアクタンスが等しく、互いを打ち消しあう状態を共振と呼ぶ。
共振回路では、誘導性リアクタンスと容量性リアクタンスが無くなり抵抗だけの成分となり、電流と電圧は同相となる。
XL=XC(ωL=1/ωC)の時、共振となりその時の周波数を共振周波数f0と呼ぶ。
RLC直列回路ですが、共振状態なのでコイルとコンデンサのリアクタンスは相殺され、赤線で囲まれた部分は無いものとして考えることができます。
オームの法則を使って、RLC直列回路の電流Iを求めます。
$\displaystyle I=\frac{V}{R}=\frac{1}{0.5}=2 \ [A] $
インダクタンスLの部分を考えると、電圧VL=314Vで、電流I=2Aなので、誘導性リアクタンスXLが求まります。
$\displaystyle X_L=\frac{V_L}{I}=\frac{314}{2}=157 \ [Ω] $
「誘導性リアクタンス(XL)」の式
$\displaystyle X_L=ωL=2πfL \ [Ω] $
$ω$:角周波数 [$rad/s$]
$L$:インダクタンス [$H$]
$f$:周波数 [$Hz$]
インダクタンスL=10mH、XL=157Ωなので「誘導性リアクタンス」の式より周波数fを求めます。
$X_L=2πfL$
$157=2×3.14×f×10×10^{-3}$
$f=2.5×10^3 \ [Hz]=2.5 \ [kHz]$
解答
解答は(2)となります。