電験三種(令和6年度上期) 電力 問7

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問題

方針

線路の電圧調整に関する問題です。
(1)(2)(3)(5)については「電圧調整設備
(4)については「配線方式と電圧降下
上記より考えたいと思います。

解法

(1)

負荷時タップ切換変圧器(LRT)
負荷を切らないままタップ切換を行って、電圧を調整する変圧器。
変電所の主変圧器として使用される。

負荷時電圧調整器(LRA)
主変圧器とは別に電圧調整用の変圧器を直列接続し、電圧調整用の変圧器を負荷時タップ切換器(LTC)でタップ切換することで、間接的に電圧の調整を行う装置。

上記よりとなります。

(2)(3)(5)

「その他の電圧調整方法」

  • 電線の太線化によって抵抗を減らすことで電圧降下を減らす。
  • 配電線に昇圧器を設置する。
  • 負荷の別系統への切換えにより適正電圧にする。
  • 柱上変圧器のタップ切替や、設置位置の変更によって適性電圧にする。
  • 進相コンデンサ(電力用コンデンサ)による力率調整で電圧を調整する。

上記よりとなります。

(4)

「配線方式と電圧降下」
電線の抵抗Rによって負荷の端子電圧が電源電圧よりも低下してしまうこと。
屋内配線では、リアクタンス分は抵抗分に比べて非常に小さいため無視している。
送配電線では、リアクタンス分も考慮して計算する。

「三相3線式の電圧降下」の近似式

三相3線式の電圧降下 $\displaystyle v=\sqrt{3}I(Rcosθ+Xsinθ) \ [V] $

$E_s$:送電端電圧 [$V$]
$E_r$:受電端電圧 [$V$]
$I$:線電流 [$A$]
$R$:抵抗(電線1線あたり) [$Ω$]
$X$:リアクタンス(電線1線あたり) [$Ω$]
$Rcosθ+Xsinθ$:等価抵抗 [$Ω$]

上記のように、配線の抵抗やリアクタンスが増加すると電圧降下も大きくなります。
従って、こう長を延長すると電圧降下が増加するのでとなります。

解答

誤りは(4)となります。

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