問題
方針
「過電圧」に関する問題です。(平成19年問7と同じ問題ですが、選択肢の順番が違います)
「絶縁協調」「避雷器(LA)」「過電圧の種類」より考えたいと思います。
解法
(1)
「絶縁協調」
雷サージ(誘導雷)に対して、設備を構成する機器の絶縁強度に見合った避雷器を設置することによって絶縁破壊を防止すること。(過電圧の低減を行うものではない)
発変電所内では、この制限電圧に耐えるような機器の選定と機器配置を行い、全体の絶縁強度を設計する。
上記より✖となります。
(2)
「避雷器(LA)」
サージ防護デバイス(SPD)、アレスタとも呼ばれる。
落雷時に侵入する雷サージや、負荷の開閉時に発生する開閉サージなどに起因する過電圧を、大地間の誘導路を使って放電し、電圧(波高値)を制限する。(制限電圧)
放電後は大地への続流(放電が終わった後も引き続き電流を流し続けてしまう現象)を遮断して、電圧をもとの状態に戻す。(続流遮断)
上記より〇となります。
(3)(4)(5)
「内部過電圧」
電線路の開閉操作等に伴う開閉サージ電圧と、地絡事故時等で発生する短時間交流過電圧のこと。
送電線路、変電所の絶縁は、内部過電圧に対して耐えられるように設計される。
「外部過電圧」
雷放電現象に起因するもの。
直撃雷とは、送配電線路に雷が直接落雷するもの。
直撃雷によるもののほかに、架空地線や鉄塔へ雷撃したものから電線へ逆フラッシオーバするものもある。
誘導雷とは、電線路の近くへの落雷や、送配電線路の上空の雷雲による静電誘導・電磁誘導によるもので最も多い。
架空送電線路の絶縁は、外部過電圧に対して必ずしも十分耐えられるとは限らない。発変電所においては避雷器の制限電圧によって決まる。
上記より〇となります。
解答
誤りは(1)となります。