電験三種(令和6年度上期) 機械 問1

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問題

方針

直流機に関する問題です。(平成28年問2と同じ問題ですが、選択肢の順番が違います)
(ア)については「直流機の構造
(イ)(ウ)については「直流機の電機子反作用
(エ)については「直流機の電機子反作用対策
上記より考えたいと思います。

解法

(ア)

「直流機の構造」

  • 固定子
    界磁。主磁極を作る永久磁石、電磁石の界磁鉄心と界磁巻線など。
  • 回転子
    電機子。回転軸となり巻線を巻く電機子鉄心、鉄心に巻き電流を作るコイルの電機子巻線。
  • 整流子
    回転子に設置され、電機子巻線の電流方向を一定にする役割を持つ。
  • ブラシ
    固定子に設置され、整流子から電流を取り出す。

上記より(ア)は「電機子」となります。

(イ)(ウ)

「直流機の電機子反作用」
電機子巻線の電流によって作られる磁束が、界磁巻線による主磁極の磁束に影響を与えること。
主磁束に対して電機子電流による磁束はπ/2[rad]ずれている。
電流が流れていないときの幾何学的中性軸は、電機子巻線の電流が作る磁束によりずれ、電気的中性軸となる。
ブラシの位置と電気的中性軸のずれは、ブラシの位置の導体に起電力を発生させて、火花や短絡などの障害要因となる。

上記より(イ)は「電気的」となります。
上記より(ウ)は「火花」となります。

(エ)

「直流機の電機子反作用対策」

  • 補極
    固定子の主極と主極の間に補磁極を置いて電機子反作用磁束を局部的に打ち消し、整流中のリアクタンス電圧を打ち消す。
    電機子巻線に直列に接続する。
    小型機で使用される。
  • 補償巻線
    固定子の主磁極片にスロットを設けて電機子導体と平行に巻線を施し、電機子電流と反対の電流を流すことで電機子の起磁力を打ち消す。
    電機子巻線に直列に接続する。

上記より(エ)は「補極」となります。

解答

(ア)~(エ)すべてを満たすのは(5)となります。

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