電験三種(令和6年度上期) 理論 問16

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問題

方針

並列回路(直流)」に関する計算問題です。
問題文で、3台の直流電流計を並列に接続した時の電流値が与えられています。
この電流値は各電流計の内部抵抗で決まり、電流値の比率は変わらないので、1台の電流計に最大目盛の電流が流れた時に、他の電流計に流れる電流値を求めることで、計測できる最大電流を求めたいと思います。

解法

(a)

問題文より、各電流計の電流値の比率は以下のようになります。

$\displaystyle A_Ⅰ:A_Ⅱ:A_Ⅲ=90:40:35 $

電流計Ⅰの電流値が最大目盛100Aの時の、電流計Ⅱの指示値を比例式より求めます。

$\displaystyle 90:40=100:A_Ⅱ $

$\displaystyle A_Ⅱ=\frac{40×100}{90}≒44.44 \ [A] \lt 50 \ [A] $

上記通り、電流計Ⅱの最大目盛50Aを超えていないので計測可能です。
次に電流計Ⅲの指示値を比例式より求めます。

$\displaystyle 90:35=100:A_Ⅲ $

$\displaystyle A_Ⅲ=\frac{35×100}{90}≒38.89 \ [A] \lt 40 \ [A] $

上記通り、電流計Ⅲの最大目盛40Aを超えていないので計測可能です。
3台の指示値の合計は以下となります。

$\displaystyle A_Ⅰ+A_Ⅱ+A_Ⅲ=100+44.44+38.89≒183 \ [A] $

同様に、電流計Ⅱの電流値が最大目盛50Aの時の、電流計Ⅰの指示値を比例式より求めます。

$\displaystyle 40:90=50:A_Ⅰ $

$\displaystyle A_Ⅰ=\frac{90×50}{40}=112.50 \ [A] \gt 100 \ [A] $

上記通り、電流計Ⅰの最大目盛100Aを超えてしまうので計測不可能となります。
次に、電流計Ⅲの電流値が最大目盛40Aの時の、電流計Ⅰの指示値を比例式より求めます。

$\displaystyle 35:90=40:A_Ⅰ $

$\displaystyle A_Ⅰ=\frac{90×40}{35}≒102.86 \ [A] \gt 100 \ [A] $

上記通り、この場合も電流計Ⅰの最大目盛100Aを超えてしまうので計測不可能となります。
従って最初に求めた合計値183[A]が解答となります。

(b)

各電流計の電流値の比率が分かっているので、合計の電流値150Aをその比率で分けていきます。

$\displaystyle A_Ⅰ:A_Ⅱ:A_Ⅲ=90:40:35 $

$\displaystyle A_Ⅰ=\frac{90}{90+40+35}×150≒81.8 \ [A] $

$\displaystyle A_Ⅱ=\frac{40}{90+40+35}×150≒36.4 \ [A] $

$\displaystyle A_Ⅲ=\frac{35}{90+40+35}×150≒31.8 \ [A] $

解答

(a)の解答は(4)となります。
(b)の解答は(5)となります。

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