問題

方針
ケーブルの充電容量を求める計算問題です。(平成24年問11と同じ問題ですが、与えられた数値が違います)
「ケーブルの充電容量」「ケーブルの充電電流」の式より考えたいと思います。
解法
「ケーブルの充電容量」
無負荷時の充電電流による無効電力。
無負荷なので、有効電力は無く皮相電力と同じとなる。
$\displaystyle Q=\sqrt{3}VI_C \ [var][VA] $
$Q$:ケーブル1線の無効電力 [$var$]
$V$:線電圧 [$V$]
$I_C$:ケーブル1線一相の充電電流 [$A$]
「ケーブルの充電電流」
ケーブル内部の静電容量によって、無負荷状態でも流れる電流。

$\displaystyle I_C=\frac{E}{X_C}=\frac{\displaystyle\frac{V}{\sqrt{3}}}{\displaystyle\frac{1}{2πfC}} \ [A] $
$I_C$:ケーブル1線(ケーブル1線一相)の充電電流 [$A$]
$E$:相電圧 [$V$]
$V$:線電圧 [$V$]
$C$:ケーブル1線一相の静電容量 [$F$]
ケーブルの充電容量Qを求めるため、ケーブルの充電電流ICを求めます。
問題文より、線電圧V=6.6kV、周波数f=60Hzです。
ケーブルの心線1線(1相)の静電容量Cは、0.5μF/km、こう長2kmより、C=0.5×2=1μFとなります。
$\displaystyle I_C=\frac{\displaystyle\frac{V}{\sqrt{3}}}{\displaystyle\frac{1}{2πfC}}=\frac{\displaystyle\frac{6600}{\sqrt{3}}}{\displaystyle\frac{1}{2×3.14×60×1×10^{-6}}}≒1.44 \ [A] $
ケーブルの充電容量Q(3心でケーブル1線)を求めます。
$\displaystyle Q=\sqrt{3}VI_C=\sqrt{3}×6600×1.44=16441≒16.4 \ [kVA] $
解答
解答は(3)となります。