電験三種(令和6年度下期) 機械 問1

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問題

方針

直流機に関する問題です。(平成20年問1と同じ問題です)
(ア)については、「フレミング右手の法則
(イ)については、「直線導体の誘導起電力」の式
(ウ)(エ)については「直流機の電機子巻線
(オ)については、「直流機の誘導起電力」の式
上記より考えたいと思います。

解法

(ア)

「フレミング右手の法則」
磁気がある空間で導体が移動すると、その導体に起電力が生じる
親指(導体の動く向き)、中指(電流の向き(起電力))、人差し指(磁界の向き)で電流の向きを求める。
発電機の電流方向を求める。

上記より(ア)は「右手」となります。

(イ)

「直線導体の誘導起電力」の式
磁束密度Bの磁界中を長さℓの導体が、磁界と角度θの方向に速度vで移動する時に発生する誘導起電力。(磁界と垂直方向の場合sin90°=1)

$\displaystyle e=Blvsinθ \ [V] $

$e$:誘導起電力 [$V$]
$B$:磁束密度 [$T$]
$l$:導体の長さ [$m$]
$v$:移動速度 [$m/s$]
$θ$:移動方向と磁界の角度 [$rad$]

垂直の場合はsinθ=1なので、(イ)は「Blv」となります。

(ウ)(エ)

「直流機の電機子巻線」
電機子巻線の両コイル片を隣り合う整流子(ブラシ)に接続する方法。
回路では、数本の電機子導体が直列接続されたものが、正負のブラシ間に並列に何本か接続される
並列回路数(a)と極数(p)とブラシの数は同じになる。

電機子総導体数がZのとき、並列回路数がaであれば、直列接続されている導体数はZ/aとなります。
従って、(ウ)は「Z/a」、(エ)は「直列」となります。

(オ)

「直流機の誘導起電力」の式

$\displaystyle E=\frac{pZ}{60a}ΦN \ [V] $

$E$:誘導起電力 [$V$]
$p$:磁極数
$Z$:電機子導体数
$a$:並列回路数
$Φ$:1極の磁束 [$Wb$]
$N$:回転速度 [$min^{-1}$]

上記の式より(オ)は以下となります。

$\displaystyle \textcolor{red}{\frac{pZ}{60a}Φn} $

解答

(ア)~(オ)すべてを満たすのは(5)となります。

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