電験三種(令和6年度下期) 理論 問6

スポンサーリンク

問題

方針

直流回路の問題です。(平成20年問7と同じ問題ですが、選択肢の順番が違います)
複数の起電力を持つ回路なので、回路を変形して「ミルマンの定理」を使って並列部分の電圧を求めたいと思います。

解法

「ミルマンの定理」
複数の起電力と抵抗の組み合わせがある並列回路において、並列部分の電圧を求める法則。
起電力の無い回路はE=0とする。起電力が逆向きの部分はーEとする。

$\displaystyle V_{ab}=\frac{\displaystyle \frac{E_1}{R_1}+\frac{E_2}{R_2}+\frac{E_3}{R_3}}{\displaystyle \frac{1}{R_1}+\frac{1}{R_2}+\frac{1}{R_3}} $

問題の回路を三本の並列回路にして、端子間電圧をVabとします。

R1=4Ω、R2=5Ω、R3=2Ω、E1=4V、E2=0V、E3=ー2Vとして「ミルマンの定理」に当てはめてVabを求めます。

$\displaystyle V_{ab}=\frac{\displaystyle \frac{E_1}{R_1}+\frac{E_2}{R_2}+\frac{E_3}{R_3}}{\displaystyle \frac{1}{R_1}+\frac{1}{R_2}+\frac{1}{R_3}}=\frac{\displaystyle \frac{4}{4}+\frac{0}{5}+\frac{-2}{2}}{\displaystyle \frac{1}{4}+\frac{1}{5}+\frac{1}{2}}=0 \ [V] $

Vabが0Vとなるので、I3には電流が流れずI3=0です。従って抵抗5Ωの回路は開放状態と考えることができるので、回路は以下の直列回路となります。

電源の向きは同じなので合成起電力E=4+2=6V、合成抵抗R=4+2=6Ω、電流の向きも同じで電流I1とI2は同じ値となります。

$\displaystyle I_1=I_2=\frac{E}{R}=\frac{6}{6}=1 \ [A] $

解答

I1、I2、I3すべてを満たすのは(4)となります。

タイトルとURLをコピーしました