電験三種(令和6年度下期) 理論 問9

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問題

方針

交流でのRC直列回路の問題です。(平成25年問7と同じ問題です)
問題文の最初に電圧・電流が示されているので「オームの法則」より、「合成インピーダンス」を求めることができます。
抵抗値と周波数より「容量性リアクタンス」の静電容量Cを求めることができます。
「容量リアクタンス」は周波数によって変わるので、その時の「合成インピーダンス」「電流値」を上記と同じ式によって求めていきます。

解法

「オームの法則(交流)」

$\displaystyle V=ZI \ [V] $

$V$:電圧 [$V$]
$Z$:合成インピーダンス [$Ω$]
$I$:電流 [$A$]

交流電圧100V、電流20Aより合成インピーダンスZを求めます。

$\displaystyle Z=\frac{V}{I}=\frac{100}{20}=5 \ [Ω] $

RLC直列回路の「合成インピーダンス」

$\displaystyle |\dot{Z}|=\sqrt{R^2+(X_L-X_C)^2}=\sqrt{R^2+\left(ωL-\frac{1}{ωC}\right)^2} $

合成インピーダンスZ=5Ω、抵抗R=4Ωなので、上記の式より容量性リアクタンスXCを求めます。

$\displaystyle Z=\sqrt{R^2+{X_C}^2} $

$\displaystyle 5=\sqrt{4^2+{X_C}^2} $

$\displaystyle X_C=3 \ [Ω] $

「容量性リアクタンス」

$\displaystyle X_C=\frac{1}{ωC}=\frac{1}{2πfC} \ [Ω] $

$ω$:角周波数 [$rad/s$]
$C$:静電容量 [$F$]
$f$:周波数 [$Hz$]

容量性リアクタンスXC=3Ω、周波数50Hzなので、上記の式より静電容量Cを求めます。

$\displaystyle X_C=\frac{1}{2πfC} $

$\displaystyle 3=\frac{1}{2×3.14×50×C} $

$\displaystyle C=0.00106 \ [F] $

静電容量C=0.00106Fなので、周波数60Hzのときの容量性リアクタンスXC’を求めます。

$\displaystyle {X_C}’=\frac{1}{2×3.14×60×0.00106}=2.5 \ [Ω] $

容量性リアクタンスXC’=2.5Ω、抵抗は4Ωで変わらないので、合成インピーダンスZ’を求めます。

$\displaystyle Z’=\sqrt{4^2+2.5^2}≒4.717 \ [Ω] $

合成インピーダンスZ’=4.717Ω、電圧100Vなので、電流I’を求めます。

$\displaystyle I’=\frac{V}{Z’}=\frac{100}{4.717}≒21.2 \ [A] $

解答

解答は(3)となります。

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