電験三種(令和6年度下期) 理論 問11

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問題

方針

トランジスタの特徴に関する問題です。(平成16年問10と同じ問題ですが、選択肢の順番が違います)
(1)(2)(4)については「ユニポーラ型(FET)
(3)については「MOS型FET
(5)については「エンハンスメント型
上記より考えたいと思います。

解法

(1)(2)(4)

「ユニポーラ型(FET)」
電界効果トランジスタの略でFETと呼ばれる。
電流の増幅や回路のON/OFFスイッチングを行う素子。
入力電圧(ゲート電圧)で出力電流(ドレインーソース電流)を制御する電圧制御素子である。
ゲート(G)、ドレイン(D)、ソース(S)の3端子で構成される。
キャリアが1つ(電子又は正孔のどちらか)なのでユニポーラ型トランジスタと呼ばれる。
キャリア(電流)の通路をチャネルと呼び、チャネルがn型半導体のものはnチャネル型、p型半導体のものはpチャネル型という。
ゲート(G)とチャネル間が直接繋がっている接合型と、酸化膜(絶縁)があるMOS型がある。

FETは、接合型とMOS型があるので、(1)はとなります。
ドレインーソース電流を制御する素子で、電流の通路をチャネルと呼び、チャネルがn型半導体のものはnチャネル型、p型半導体のものはpチャネル型といいます。(2)はとなります。
ゲート電圧でドレインーソース電流を制御し、キャリア(電流)は電子又は正孔のどちらかになります。(4)はとなります。

(3)

「MOS型FET」
ゲート(G)に薄いシリコン酸化被膜を挟んで絶縁したもの。
ゲート(G)はドレイン(D)、ソース(S)と絶縁されているので電流は流れない。(ゲート電流は0と考える)
ゲートに電圧を加えることで、チャネル(ドレイン―ソース間)が導通、非導通状態になる。
ドレイン-ソースの間にボディダイオードと呼ばれるダイオードが付いていて、逆電圧になった時、ソース→ドレイン方向にダイオードを通して電流が流れることで、MOSFETの破壊を防いでいる。
チャネルがn型半導体のものはnチャネル型、p型半導体のものはpチャネル型という。
チャネルの形成方法により、デプレッション型とエンハンスメント型がある

上記より(3)はとなります。

(5)

「エンハンスメント型」
ゲート電極の直下にあらかじめチャネルを型成しないもの。
ゲートにしきい値電圧以上の電圧を加えると、絶縁膜が逆の半導体に変わり、チャネルが型成される。これによってソースとドレインが接続され、電流が流れる。

上記の通り、エンハンメント型はゲートにしきい値電圧以上の電圧を加えるとチャネルが型成されるので(5)はとなります。

解答

誤りは(5)となります。

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