電験三種(令和7年度上期) 電力 問15

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問題

方針

水力発電の「調整池と発電流量」に関する問題です。

解法

「調整池と発電流量」
発電停止中に調整池を満水にし、発電ですべての調整池の水を使い切る場合の水量計算。
調整池の必要水量=発電時の使用水量ー発電時の河川流入水量
発電時の使用水量=発電運転時間×発電使用流量
発電使用流量=河川流量+調整池からの流量
発電出力は、施設条件(落差H)が変わらないので、使用水量に比例して変化する。
(出力Aの時の流量Aが分かれば、比例の式から出力Bのときの流量Bは求まる)

(a)

発電時の最大使用流量は、発電運転時間と発電使用水量より求まります。
発電で使用できる水量は、調整池に溜まる水量なので、河川流量(渇水量)8m3/sで1日(24時間)に溜まる水量を求めます。

発電使用水量=$ 8×24×3600=691200 \ [m^3] $

上記の水量を6時間で使用する最大使用流量を求めます。

最大使用流量=$ 691200/(6×3600)=32.0 \ [m^3/s] $

河川流量(渇水量)8m3/sで、運転以外の時間24ー6=18時間で溜まる貯水量を求めます。

貯水量=$ 8×18×3600=518400 \ [m^3] $

(b)

調整池の必要水量は、発電時の使用水量から発電時の河川流入水量を引いたものになります。
200日以上の河川流量は、問題の流況曲線より14m3/sとなります。
(a)の最大使用流量32m3/sで8時間運転する時の使用水量を求めます。

発電時の使用水量=$ 32×8×3600=921600 \ [m^3] $

河川流量14m3/sで、運転時間8時間の河川流入水量を求めます。

河川流入水量=$ 14×8×3600=403200 \ [m^3] $

調整池に必要な貯水容量を求めます。

必要貯水容量=$ 921600-403200=518400 \ [m^3] $

518400m3より大きい有効容量が必要となります。

解答

(a)の解答は(5)となります。
(b)の解答は(5)となります。

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