電験三種(令和7年度上期) 機械 問6

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問題

方針

同期発電機の短絡電流を求める問題です。
問題文で界磁電流が与えられているので「同期発電機の短絡比」の式に当てはめて計算したいと思います。

解法

「同期発電機の短絡比」
定格電流に対する短絡電流の比で、同期発電機の安定度を示す。(短絡比が大きいほど安定度は高い)

$\displaystyle K_s=\frac{I_s}{I_n} $

$K_s$:短絡比
$I_s$:短絡電流 [$A$]
$I_n$:定格電流 [$A$]

短絡比Ks=三相短絡電流Is/定格電流In
=無負荷飽和曲線におけるVnの交点Ifs/三相短絡曲線のInの交点Ifn
=無負荷の時に定格電圧を発生させるのに必要な界磁電流/三相短絡時に定格電流を発生させるのに必要な界磁電流

「無負荷飽和曲線」
発電機を無負荷・定格回転速度で運転したときの、界磁電流Ifと端子電圧Vの関係を示す。
界磁電流を0から徐々に増加させると、端子電圧は最初はほぼ比例して増加するが、やがて飽和する。

「三相短絡曲線」
発電機を三相短絡・定格回転速度で運転したときの、界磁電流Ifと短絡電流I(電機子電流)の関係を示す。
界磁電流と短絡電流は、直線的に比例増加する。(界磁電流と短絡電流は比例式より求まる)

上記の図のように三相短絡曲線は比例直線となり、短絡比は界磁電流の比としても表記できます。
問題文より、定格電流に等しい短絡電流を流すのに必要な界磁電流Ifn=200A、無負荷で定格電圧を発生するのに必要な界磁電流Ifs=240Aが与えられているので、短絡比Ksを求めることができます。

$\displaystyle K_s=\frac{I_{fs}}{I_{fn}}=\frac{240}{200}=1.2 $

同期発電機の定格出力S=7500kVA、定格電圧Vn=3300Vより定格電流Inを求めます。

$\displaystyle S=\sqrt{3}V_nI_n $

$\displaystyle 7500×10^3=\sqrt{3}×3300×I_n $

$\displaystyle I_n≒1313.715 \ [A] $

短絡比Ks=1.2より、「短絡比」の式より短絡電流Isを求めます。

$\displaystyle 1.2=\frac{I_s}{1313.715} $

$\displaystyle I_s≒1600 \ [A] $

解答

解答は(2)となります。

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