電験三種(令和7年度下期) 機械 問18

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問題

方針

伝達関数とブロック線図」「ゲイン特性」に関する問題です。(平成27年問17と同じ問題ですが、選択肢の順番が違います)
フィードバック結合」の変形として伝達関数を作ります。
1次遅れ要素」「積分回路(ローパスフィルタ)のボード線図」よりゲイン線図を考えたいと思います。

解法

(a)

「直列結合」

「フィードバック結合」

「フィードバックの変形に当てはまる場合」

  1. 上記図はフィードバック(ピンク部分)の戻りルートの伝達関数(G2)が無い形で、その出力に伝達関数Kが直列結合している。
  2. フィードバック部分の伝達関数(G2)を無くしたものと伝達関数Kを直列結合した式となる。

$\displaystyle C(jω)=\left(\left(\frac{\displaystyle\frac{1}{jωT}}{1+\displaystyle\frac{1}{jωT}}\right)・K\right)R(jω)=\left(\frac{K}{1+jωT}\right)R(jω) $

上記のように問題のブロック線図は「フィードバック」「直列結合」の式なので全体の周波数伝達関数W(jω)は以下となります。

$\displaystyle C(jω)=\left(\left(\frac{\displaystyle\frac{1}{jωT}}{1+\displaystyle\frac{1}{jωT}}\right)・K\right)R(jω)=\left(\frac{K}{1+jωT}\right)R(jω) $

$\displaystyle W(jω)=\frac{C(jω)}{R(jω)}=\frac{K}{1+jωT} $

T=0.2s、K=10を代入します。

$\displaystyle W(jω)=\frac{10}{1+j0.2ω} $

(b)

「1次遅れ要素」
1次遅れ要素とは、伝達関数の入力と出力の関係において、以下の式が成り立つものをいう。
具体的には、電源投入後一定電圧に収束するまでに時間がかかるものが該当する。
電気回路では、積分回路(ローパスフィルタ)が該当する。

$\displaystyle G(s)=\frac{1}{τs+1} \left(G(jω)=\displaystyle\frac{1}{jτω+1}\right) $

$τ$:時定数

(a)で求めた伝達関数W(jω)は、上記の「1次遅れ要素」の伝達関数に該当します。

$\displaystyle W(jω)=\frac{10}{1+j0.2ω} \left(W(jω)=\displaystyle\frac{10}{1+jτω}\right) $

「積分回路(ローパスフィルタ)のボード線図」

$\displaystyle G(jω)=\frac{出力}{入力}=\frac{1}{1+jτω} \ $

「伝達関数の値」
折れ点周波数は、角周波数ωc=1/τとなる周波数で、ゲイン特性線がー20dB/decの直線に曲がる点(近似)である
折れ点周波数ωc=1/τを基準にして、角周波数ωが変化したときの伝達関数の値は以下のようになる。

  • 低周波(ω<<1/τ):τω<<1より、G(jω)=1ーj0=1
  • 同周波(ω=1/τ):τω=1より、G(jω)=1/2ーj1/2=1/√2
  • 高周波(ω>>1/τ):τω>>1より、G(jω)=0ーj(1/τω)=ーj(1/τω)

「1次遅れ要素」のボード線図のゲイン特性は上記のような形となります。
まず、時定数τ=0.2より、直線が曲がる点である折れ点周波数ωc求めます。

$\displaystyle ω_c=\frac{1}{τ}=\frac{1}{0.2}=5 \ [rad/s] $

該当する図は(2)(4)となります。

「ゲイン特性」
入力に周波数(jω)の正弦波を入力したとき、出力の正弦波の振幅の変化がどうなるかを「ゲイン」で表したもの。

$\displaystyle g=20log|G(jω)| \ [dB] $

$g$:ゲイン [$dB$]
$G(jω)$:伝達関数=出力/入力

次に、上記の式を使って角周波数ω=0のときのゲインを求めます。

$\displaystyle W(0)=\frac{10}{1+j0.2×0}=10 $

$\displaystyle g=20log10=20 \ [dB] $

該当する図は(1)(2)となります。
折れ点角周波数ω=5、ω=0のとき20dBを満たす図は(2)となります。

解答

(a)の解答は(2)となります。
(b)の解答は(2)となります。

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