問題


方針
「論理回路」に関する問題です。(令和元年問17と同じ問題です)
(a)については「MOS型FET」
(b)については「RSフリップフロップ」
上記より考えたいと思います。
解法
(a)
「MOS型FET」
ゲート(G)に薄いシリコン酸化被膜を挟んで絶縁したもの。
ゲート(G)はドレイン(D)、ソース(S)と絶縁されているので電流は流れない。(ゲート電流は0と考える)
ゲートに電圧を加えることで、チャネル(ドレイン―ソース間)が導通、非導通状態になる。
「エンハンスメント型」
ゲート電極の直下にあらかじめチャネルを型成しないもの。
ゲートにしきい値電圧以上の電圧を加えると、絶縁膜が逆の半導体に変わり、チャネルが型成される。これによってソースとドレインが接続され、電流が流れる。


「nチャネル型」
ソース、ドレインがn型で、ゲートがp型。
ゲートに正電圧を加えるとnチャネルが型成され、ドレイン→ソースに電流が流れる。
「pチャネル型」
ソース、ドレインがp型で、ゲートがn型。
ゲートに負電圧を加えるとpチャネルが型成され、ソース→ドレインに電流が流れる。
図1は、上がpチャネル型(負電圧で導通)、下がnチャネル型(正電圧で導通)で構成され、下側はGNDとなっています。
入力の低電位(負電圧)を「0」、高電位(正電圧)を「1」とすると、出力は以下となります。
入力「0」→上が導通、下が非導通→出力「1」
入力「1」→上が非導通、下が導通→出力「0」
図1の入力と出力がわかったので、図2のNAND回路について見ていきます。
「AND(論理積)」
入力の両方が1の時に出力が1となり、その他は0となる。
「NAND(否定論理積)」
ANDの出力を反転して出力する。
入力の両方が1の時に出力が0となり、その他は1となる。

(イ)の入力と出力は以下となります。

(ロ)の入力と出力は以下となります。

(ハ)の入力と出力は以下となります。

入力0→出力1、入力1→出力0となるのは(イ)と(ハ)となります。
(b)
問題の性質Ⅰと性質Ⅱについて考えます。
性質Ⅰは、発振回路で出力からパルスが連続的に発生することから、出力の値は変化する回路となります。
性質Ⅱは、フリップフロップ回路となります。
まず、性質Ⅱのフリップフロップ回路を考えます。
「RSフリップフロップ」
入力端子がS、Rの2個、出力端子がQ、Q(NOT)の2個存在する。
SET=1でQ=1、RESET=1でQ=0となる。
S=R=0の場合、出力は変化しない。(保持)
S=R=1は禁止されている。

上記のように、2つのNANDを使用したRSフリップフロップ回路は、一方の出力が別の一方の入力に接続されています。これに該当する形が(ヘ)の回路となります。
次に(ホ)の回路を考えます。

図のように、NAND間の線はGNDに接続されているので、出力側のNANDの入力は常に0で出力は常に1となり入力によって変化しません。従って性質Ⅰの発振器にはならないので該当しないことになります。この時点で性質Ⅰに該当するのは(ニ)の回路となります。
(ニ)の回路について考えてみます。
コンデンサが充電されていない状態では以下のように出力1となります。

コンデンサが充電されます。

コンデンサが充電された状態では以下のように出力0となります。

コンデンサより放電されます。

これを繰り返し、出力0と1が連続的に発生するので(ニ)の回路は、性質Ⅰを満たすことになります。
解答
(a)の解答は(5)となります。
(b)の解答は(2)となります。

