連結送水管
公設消防隊が使用するもので、消防隊専用栓と呼ばれる。
送水口、放水口、放水用器具格納箱(11階以上)等から構成されている。
建築物入り口近くにある送水口に消防車のポンプを接続し、建物内部の金属管を通して上階に送水し、各階の放水口にホースを接続して消防隊が消火活動を行う。
配管の中を常時空にするのが乾式で、水を満たしておくのが湿式である。
乾式は小規模や寒冷地で使用する。湿式は屋上に補助水槽や中間階に中間水槽を設ける。
高さ70mを超える建築物は、湿式にして、ノズル先端における放水圧力が0.6MPa以上になるよう加圧のためブースターポンプを設置する。
連結散水設備
消防ポンプ車が送水口に連結して送水し、散水ヘッドから放水して消火する。
連結散水設備は、消火活動が困難な地下街などに設置する。閉鎖型と開放型がある。
非常用コンセント設備
消防活動に必要な照明器具や排煙装置の電源として使用する。
100V、15Aのコンセントである。
地階を除く階数が11階以上の階、1000m2以上の地下街に設置する。
非常用進入口
外部から開放し、又は破壊して室内に進入できる開口。
原則として3階以上の階に設置が義務付けられている。
非常口扉や窓に赤色逆三角マーク(反射塗料)、または非常口扉上部に赤色灯を取り付ける。
非常用エレベーター
火災発生時に消防隊の活動に使用するエレベーター。
緊急時には消防隊員の使用が優先されるが、平常時は一般人荷用で使用できる。
建築基準法により、高さ31mを超える建築物には設置しなければならない。(除外規定あり)
かごの定格速度は60m/分以上としなければならない。
屋外への出口までの歩行距離が30m以下の所に設置する。
2台以上設ける場合は避難上および消火上有効な間隔を保って配置する。
消防運転
- 一次消防運転:かご内の操作によってのみ動作する状態。(乗降ロビーのボタンは機能しない)
- 二次消防運転:一次消防運転かつ、扉が閉まらない場合でも運転操作が可能な状態。
操作方法
- 乗降ロビーの「呼戻し運転」ボタンまたは、管理室エレベータ監視盤の「非常呼戻」ボタンを投入する。
- 非常運転となり、避難階(通常は1F)へ直行して扉が聞き、待機状態となる。
- かご内で一次消防運転スイッチを入れる。
- 行先階のボタンを押し続けると、扉が閉まり、かごが動き出す。(扉が閉まらない、動き出さないなどの場合は6へ)
- 目的階についたら、開ボタンで扉を開放する。
- かご内で二次消防運転スイッチ(スプリングバック式)と行先階ボタンを同時に3秒押し続けると、扉か閉まらなくてもかごが動き出し、目的階に着床する。(動き出したらボタンを離してよい)
Ver.1.2.1