上水道施設

スポンサーリンク

水道法

目的

水道の布設及び管理を適正かつ合理的ならしめるとともに、水道の基盤を強化することによつて、清浄にして豊富低廉な水の供給を図り、もつて公衆衛生の向上と生活環境の改善とに寄与することを目的とする。
質が清浄で、量が豊富で、対価については低廉であることを目標としている。

国や地方公共団体、国民の責務を規定している。
所管は、厚生労働省である。(2024年より下水道と同様に国土交通省と環境省に移管される)
水道は、保健所設置市や特別区が管理し、原則として厚生労働大臣の認可を受けて、市町村が経営する。

水道の定義

水道とは、導管及びその他の工作物により、水を人の飲用に適する水として供給する施設の総体をいう。
市または特別区の専用水道及び簡易専用水道は、当該市長又は特別区長が指導監督を行う。

専用水道

専用水道とは、寄宿舎等の自家用水道等で、100人を超えるものにその居住に必要な水を供給するもの。
又は人の生活の用に供する1日最大給水量が20m3を超えるものをいう。

簡易専用水道

水道事業の用に供する水道から受ける水のみを水源とするもので、水槽の有効容量の合計が10m3を超えるものをいう。

小規模貯水槽水道

水道を水源とし、受水槽に貯めてから給水する水道で、受水槽の有効容量の合計が10m3以下のもの。

上水道施設

水道事業とは、一般の需要に応じて水道によって水を供給する事業であって、計画上の給水人口が101人以上のものをいう。
上水道事業とは、一般に計画給水人口が5001人以上である水道事業をいう。
上水道施設は、取水→貯水→導水→浄水→送水→配水の流れで水道水を供給する。

取水施設

水源から原水を取る施設。
河川の地表水の水量・水質は、天気や風、温度や湿度の影響を受けやすいが、伏流水(ふくりゅうすい)(河川下の地下水)は受けにくい
取水施設の位置の選定には、水量及び水質に対する配慮が必要である。
深層地下水は、地表からの汚染を受けにくく、水質は安定しているが、鉄やマンガンを多く含み、管の腐食を生ずることがある。
集水埋渠(きょ)は、多数の穴を開けた鉄筋コンクリート管を、伏流水が流れている場所に埋設したものである。
深井戸の揚水中に砂の混入が多いときは、混入しない程度に揚水量を減らす。

貯水施設

取水施設で取水した水を貯留し、降水の変動を吸収する施設。

導水施設

貯水施設の原水浄水場まで導く施設。

浄水施設

水道水になる前の河川水や地下水を、飲めるようにきれいにする処理施設。
一般に沈殿ろ過消毒の3段階からなる。
水質が良好な地下水を水源とする場合は、塩素による消毒のみの場合もある。

急速ろ過

水中の小さな濁りや細菌類などを薬品で凝集・沈殿させた後の上澄みを、120m〜150m/日という速度でろ過池の砂層に通し、水をきれいにする。

緩速ろ過

沈殿池で水中の土砂などを沈殿させた後に、4~5m/日という緩やかな速度でろ過池の砂層に水を通し、砂層の表層部に繁殖している微生物の浄化作用で水をきれいにする。

送水施設

浄水施設で処理された水配水施設(配水池)まで送る施設。

配水施設

消毒が全て完了した浄水を配水する前に一時的に蓄え、適正な水圧で需要者に供給する施設。
配水池の必要容量は、計画1日最大給水量の12時間分を標準とする。

給水装置

需要者に水を供給するために水道事業者の施設した配水管から分岐して設けられた、給水管及びこれに直結する給水用具をいう。
配水管から給水管に分岐する箇所での配水管の最小動水圧は、150kPaである。
一般水栓における必要水圧は、30kPaである。



Ver.1.2.1

タイトルとURLをコピーしました