継手

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継手とは

配管と配管をつなぎ合わせるための接合部に使う部品。
配管の方向を変えたり、配管の大きさを変えたり、配管の合流や分岐をさせることができる。

継手の形状

  • エルボ:90°に曲げる外ネジ同士の接続。
  • ベンド:エルボよりも曲がり具合が緩い形状で、流体の抵抗を小さくすることができる。
  • ブッシング:径が違う外ネジと内ネジの接続。
  • インクリーザー、レジューサー:直径が異なる二つの管の接続。
  • ストリートエルボ:90°に曲げる外ネジと内ネジの接続。
  • キャップ:外ネジのエンドキャップ。
  • カップリング:二つの管の直線接続用。
  • チーズ:T字に分岐する外ネジ同士の接続。
  • プラグ:内ネジのエンドプラグ。
  • フランジ:パイプとパイプの接合役。鍔上のように張り出しており、フランジを取り付けることで、配管のすき間を埋めて水漏れを防ぐ。
  • クロス:四方に分岐する外ネジ同士の接続。
  • ソケット:外ネジ同士の接続。
  • ヘルール:パイプとパイプの接合役。
  • ユニオン:配管途中の外ネジ同士の接続。
  • ニップル:内ネジ同士の接続。
エルボ
ベンド
ブッシング
レジューサー
ストリートエルボ
キャップ
カップリング
チーズ
プラグ
フランジ
クロス
ソケット
ヘルール
ユニオン
ニップル

伸縮管継手

配管中の熱膨張熱収縮による管軸方向の伸縮を吸収するための継手。

スリーブ形(すべり形)

内管と外管の二重の構造で、内管のスリーブがパッキン部を滑ることによって伸縮する。
ベローズ形に比べて伸縮吸収量が大きい。(吸収量が最大200mm程度)
軸方向の変位にしか対応できない。

ベローズ形

ベローズ(蛇腹)によって伸縮する。
ベローズの疲労破壊により漏水することがある。
使用するベローズの数で単式(1個)と複式(2個)があり、軸方向と直角方向の変位にも対応できる。

ベンド形(湾曲形)

ベント継手の曲がり部分のたわみを使用する。

可とう継手(フレキシブル継手)

変位吸収管継手、防振継手とも呼ばれる。
配管の位置調整や、振動・地震および地盤沈下により発生する変位を吸収する。
建物への導入部、エキスパンジョイント部、機器接続部などに使用する。

金属製

ベローズ(蛇腹)によって、変位を吸収する。

メカニカル形

複数個の管継手と管を使用して、変位を吸収する。

ゴム製

ゴムによって、変位を吸収する。

配管の接合

ねじ込み形

継手自体に雌ねじが切られている。配管は使用する際、ねじ切り機で雄ねじを切って、ねじ込んで使用する。
ねじは傾斜のついた(奥に行くほど細くなる)テーパねじが使用される。
溶接などで完全に固定しないので補修メンテナンスがしやすい。

フランジ

端部のつば状のフランジを対向させ、ガスケットを挟んでボルトとナットで接続する。
機器の交換の際に容易に機器が外せるので、弁やポンプのまわりで使用される。
異種管同士の接続には、腐食防止のため絶縁フランジを使用する。
ガスケットとは、固定された部位に使用するシール材である。

メカニカル(差込継手)

ねじ込み、溶接、接着等によらず、機械的に接続する。
ゴムシール(パッキン)等の密着によって接続部の止水を行うことで、ねじ切りや溶接等が不要となる。
パッキンとは、運動する部位に使用するシール材である。
主に水道の配管において使用される。

くい込み式

管継手の一部品を管にくい込ませて、抜け止めシールをする。

フレア継手

フレアリングツールで銅管などの端面を広げ拡管し、本体に密着させて接続する継手。
空調やガスの配管などによく使われる。

ロウ接(ロウ付け)

母材より融点の低いロウ材をトーチランプで溶かして、毛細管現象を利用して管の隙間に流し込み接続する。
母材を傷つけることなく接合できる。
冷媒配管に用いる。

融接(溶接)

母材同士を溶かしたり、接合するための溶接棒と母材を溶かして接合する溶接。
突合せ溶接形と差込み溶接形がある。
漏れの心配が無いので、高温高圧の蒸気配管などで使用する。

アーク溶接

溶接部を大気からの保護するシールドガスを使用することで、溶接部やアークを空気から保護するとともに、アーク発生点を安定化を計り、ガスがアークの高温下で解離してエネルギーを奪う(熱ピンチ効果)ことでアークを収縮させて集中性を確保している。

TIG接合

アーク溶接の一種で、シールドガスとしてタングステンイナートガス(TIG)を使用し、タングステン電極と溶接母材の間にアークを発生させて溶接する方法。

圧接(溶接)

機械的に摩擦や圧力、電流などで母材を溶かして接合する溶接。

抵抗溶接

被溶接材の金属を重ね合わせ、溶接する個所を電極を挟んで圧力を加えて電流を流し、溶接部位の接触抵抗に発生するジュール熱で金属の接触部分を溶融させて接着させる。
溶接時間が比較的短く、溶接範囲が狭いことからスポット溶接とも呼ばれる。

接着接合

接着剤が被着体を溶かすことで、2つの物体が溶け合って結合させる方法。
架橋ポリエチレン管(PE管)・ポリブテン管は、接着剤では溶けないので使用できない。

融着接合

材料間を熱で溶融し、圧力を加えて溶け合った部分を合わせ、冷却することで接合する。
溶接と違い溶融部を判別することはできない。

バット融着(BF接合)

管や継手の両端面を、加熱されたヒータに密着させて樹脂を溶融した後、加圧しながら突き合わせて圧着して接合する。

電気融着(EF接合)

電気融着式継手を使用し、管口内側に内蔵された電熱線に電気を通すことにより、管外面と管継手面の相互を溶融し接合する。



Ver.1.2.2

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