問題


方針
「RL直列回路」の過渡現象に関する問題です。(令和3年問10と同じ問題です)
問題の抵抗時の定常状態となる値と、「時定数」からグラフの立ち上がり度を考えて該当する波形を考えたいと思います。
解法
「RL直列回路」の過渡現象
コイルの特性として、最初は電流は流れないが、しだいに流れ始め、最終的(定常状態)にはコイル部分は短絡状態となる。
コイルの電圧は、最初は開放状態なので電源電圧が加わるが、徐々に電流が流れ始めて電位差は0(短絡状態)となる。
定常状態で電源を開放した閉回路にすると、コイルは今まで流れていた電流を流し続けようと、コイル自身が磁気エネルギーによって逆起電力を発生して電流が流れる。電流は定常状態までと逆の線を描きながら減っていく。


RL直列回路のコイルは定常状態では無視でき、短絡回路とみなすことができます。

問題の図2を見ると、抵抗R=1Ωのときの定常状態の電流はiL=3Aなので、回路の電圧Vは以下となります。
$\displaystyle V=Ri_L=1×3=3 \ [V] $
抵抗がR=1ΩからR’=2Ωになった時の定常状態の電流はiL’を求めます。
$\displaystyle i_L’=\frac{V}{R’}=\frac{3}{2}=1.5 \ [A] $
この段階で当てはまる波形は(4)または(5)となります。
次に「時定数」の式を使用して波形の立ち上がりを考えます。
「時定数」
電気回路に電流を流しはじめてから、定常電流になるまでの変化速度を表す定数。
立ち上がりの良さ、応答性の良さを表す。
具体的には、過渡現象の立ち上がり時は定常値の63%、立ち下がり時は定常値の37%に達するまでの時間で、時定数が小さければ小さいほど、反応が早くなる。
RL回路とRC回路の時定数は、以下の式で表される。
$\displaystyle τ=\frac{L}{R} τ=CR $
$τ$:時定数
$R$:抵抗
$L$:インダクタンス
$C$:静電容量
「時定数」の式より、R=1Ωの時の時定数τ1、R=2Ωの時の時定数τ2を求めます。
$\displaystyle τ_1=\frac{L}{R_1}=\frac{L}{1}=L $
$\displaystyle τ_2=\frac{L}{R_2}=\frac{L}{2} $
上記の時定数より、R=2Ωの電流iL’が63%となる時間はR=1Ωの時の1/2となります。
これに該当する波形は(4)となります。
解答
解答は(4)となります。

